2007年5月24日木曜日

デスクトップにウィジェットを常駐させる

Dashboardの利点は、[F12]を押せばサッと現れパッと消える機動性の高さにある。デスクトップがウインドウだらけになることもなく、机の引き出しから小道具を取り出す感覚でウィジェットを利用できる。しかし、たとえデスクトップの片隅に常駐させたいとしても、通常そのような使い方は許されない。
それを可能にするのが、Dashboardに用意されている「開発者モード」。まずは以下のコマンドをTerminalから実行し、Dashboardをアクティブにしてほしい。そして目的のウィジェットをドラッグしながら[F12]を押すと…… そのウィジェットはデスクトップ上に常駐するようになる。元の状態へ戻す場合には、ウィジェットをドラッグしながら[F12]を押せばOK。ドラッグを止めれば、他のウィジェットと同じレイヤに戻るはずだ。
開発者モードに変更する
$ defaults write com.apple.dashboard devmode YES
$ killall Dock

通常モードに戻す場合
$ defaults delete com.apple.dashboard devmode
$ killall Dock

2007年5月10日木曜日

WebDAVサーバ接続時のベーシック認証を有効にする

Windows XP Service Pack 2を導入した環境での、WebDAVサーバアクセス方式に変更が加えられています。従来はベーシック認証が用いられましたが、セキュリティ的な問題で、ベーシック認証はhttpsのみとなっています。しかし、外部に公開しないWebDAVサーバならばベーシック認証の方が手軽ですし、どうしてもベーシック認証を行いたい場合もあるでしょう。もちろんセキュア環境という観点から見れば迎合する仕様変更ですが、今週はWebDAVのベーシック認証を有効にするTipsを紹介しましょう。

1. <スタート>メニューから<ファイル名を指定して実行>を選択し、「名前」に「regedit」と入力後<OK>ボタンをクリック。
2. レジストリエディタが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE → SYSTEM → CurrentControlSet → Services → WebClient → Parametersとキーをたどって開く。
3. <編集>メニュー→<新規>→<DWORD値>と選択し、名前を「UseBasicAuth」に変更する。
4. 「UseBasicAuth」をダブルクリックで開いて、値のデータを「1」に変更し、<OK>ボタンをクリック。
5. 「レジストリエディタ」に戻り[F5]キーを押して、レジストリ内容をシステムに反映させたら、「レジストリエディタ」を終了する。

これでベーシック認証が有効になり、Service Pack 2導入後にアクセスできなくなったWebDAVサーバにもアクセスできるようになりました。ちなみに「UseBasicAuth」のデータ値を「0」にすれば、初期状態のベーシック認証無効に戻ります。また、httpでベーシック認証を行う場合はパスワードが外部に漏れる可能性があるので、外向けWebDAVサーバに用いらないようにすることをお勧めします。

2007年5月4日金曜日

RGBモードのMS WordからのPDFをCMYKに変換する方法

 MS WordのようにドキュメントカラーがOSに依存するアプリケーションからPDFを作成すると、PDFのカラーモードは基本的にRGBになります。印刷用のPDFではカラーはCMYKに変換する必要があります。CMYKの変換は出力機のRIPでも可能ですが、Acrobatでも可能です。

 Acrobatで変換するとき、Acrobat 7.0 Professionalを利用するのがもっとも便利です。印刷工程ツールバーにある[色を置換]で、RGBをCMYKに変換するだけです。「デバイスのRGB」を選択してアクションで「変換」を選択します。そして変換後のカラースペースにターゲットにするCMYKのICCプロファイルを選択します。

 RGBのPDFの場合、注意したい点に、墨文字の扱いがあります。RGBの墨文字はそのままCMYKに変換すると、CMYKすべての成分が含まれるリッチブラックになってしまいます。Windows側のプリンタドライバのプロパティで「グレーテキストをPostScriptグレーに変換する」をチェックしていると、RGBの墨文字はCMYKの墨文字に変換されます。

 通常はで「グレーテキスト(もしくはグラフィック)をPostScriptグレーに変換する」をチェックしてPDFを作成すると、出力しやすいPDFが作成されます。ところが、Acrobat 7.0 Professionalでは、[色を置換]の変換オプションで「墨のオブジェクトを維持」を選択していると、PostScriptグレーに変換されていないRGBの墨ベタがちゃんとCMYKの墨版に変換されるのです。

 Acrobat 7.0 Professionalでは「デバイスのRGB」を選択してターゲットのCMYKを指定します。そして変換オプションで「プロファイルを埋め込まない」と「墨のオブジェクトを維持」を選択して変換すれば、RGBの墨はCMYKの墨版に置き換えられたPDFに変換されます。
 Acrobat 6.0 Professionalでは、RGBのPDFはCMYKにそのままでは変換できません。変換するには、別名保存でPostScriptファイルを書き出して行います。PostScriptファイルを書き出すときのカラーのオプションで、CMYKのカラープロファイルを選択すれば、RGBがCMYKに変換されたPostScriptファイルが書き出されます。あとは、書き出したPostScriptファイルをDistiller 6.0でPDFにすれば、CMYKに変換されます。

 ただし、Acrobat 6.0 ProfessionalのPostScriptファイル書き出しには、「墨のオブジェクトを維持」という機能はありません。PostScriptグレーに変換されていないRGBの墨ベタはリッチブラックになります。

 これを回避するには、Photoshopで墨版生成が最大のカラー設定ファイルを作成し、そのプロファイルを割り当ててPostScriptファイルを書き出します。ただし、カラー値は墨版量が多くなりますので、カラーの再現を考えるとおすすめできません。RGBブラックが使われているMS WordからのPDFは、Acrobat 7.0 Professionalで変換するようにしましょう。